特集 今日の耳鼻咽喉科
日常診療に必要な知識
ショック
麻酔とショック
鈴木 太
1
1日本大学医学部麻酔科学教室
pp.755-762
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208963
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I.まえおき
麻酔とショックという問題を考えるには内容を2つに分けて論ずる必要がある。1つは麻酔や手術によつて引き起こされるショックであり,もう1つはすでにショックに陥つている患者の麻酔である。一方,耳鼻咽喉科の日常診療でもつともしばしば遭遇する病態は,一般の患者に処置や手術を施そうとした時に起こる種々な異常状態,いわゆるショックあるいはショック様症候群であろう。そこで本稿では臨床でしばしば遭遇するこれら病態を取りあげ,それらの鑑別の仕方,対処の方法などについて実際的に述べ,後者についてはかなり特殊な状態が予想されるので,それに対処する時の基本的な考え方について述べたいと考える。
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