総説
鼻アレルギー治療の最近の動向
斎藤 洋三
1
1東京医科歯科大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.971-984
発行日 1978年11月20日
Published Date 1978/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208823
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I.緒言
近年,原因は判然としないが,鼻アレルギーの患者はますます増加の傾向にあり,したがつて,治療の対象としてもなおざりにできない重要な疾患であるし,本疾患の研究で得られた知見は,気管支喘息などにも適用できることが多いので,臨床アレルギー・免疫学にとつても興味ある研究対象にもなつている。
本来,アトピー性疾患の代表である本疾患が,従来はややもすると「アレルギーは体質だから治らない」との安易な諦めから,単なる対症療法に終始してきた傾向もあつた。それは本疾患の研究において,その把握の仕方にも問題があつたのであろう。
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