カラーグラフ 目でみる耳鼻咽喉科
私のアデノイド切除術
蔣 中山
1
1横浜船員保険病院耳鼻咽喉科
pp.484-485
発行日 1978年7月20日
Published Date 1978/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208670
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アデノイド(咽頭扁桃)をとることをアデノイド切除術adenotomy(以下アデ切と略)といい,扁摘にならつて,アデノイド摘出術adenoidectomyとよぶべきでない。なぜなら,アデノイドにも被膜らしいものはある(Scott-Brown,蒋,第1図)が,場所がら摘出は困難であり,かつ青春期に萎縮消退するので,全摘の必要はない。
アデ切はデンマークの外科医Meyer(1870)に始まり,各種適応(第1表)の下に耳鼻科で最小手術として安易に行なわれてきたが,種々の合併症(第2表)がおこりうることで,扁摘とともに医療事故は耳鼻咽喉科領域において最高である(Mleyer,Finer,Stahle,Proctor,吉村)。
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