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アデノイドの大きさと切除術について
川崎 達矢
1
1山口県小群町第一病院
pp.545-547
発行日 1959年7月20日
Published Date 1959/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202279
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児童身体検査は対象が数の多い,頑是ない幼稚園や小,中学校の子供達であるため,限られた時間内に適確な診断をして治療法を指示することは容易でない。最近一般父兄にまで常識となつている咽頭扁桃肥大症,俗称アデノイド(以下アデと略記)の診断は一見容易のようであるけれども,非専門の校医等からアデ診断の要領を問われた時,簡単に説明は出来ない。関心の深いアデ問題の中で案外に等閑視されているアデの大きさと切除術について考えてみたいと思う。
アデの用語は好まず,疾患そのものズバリに鼻炎とか耳管狭窄症と病名をつける方がよいと主張する人(鈴木氏)があり,尚アデと耳鼻疾患特に慢性副鼻洞炎発来との因果関係を余り高く評価するなと云う人(山下氏)もある。その反面アデに起因する幾多の疾患は成書の教える所であり,日常の経験からその重要性を感じて,学校の通知簿にアデの刻印が多くなり,親達の印象を強める所以であろう。
A devise is added to the usual Eustachian cannula so that the thickness of the adenoid growth could be measured with a certain de-gree of accuracy. The instrument is used on 20 patients with favorable results.
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