特集 外傷
口腔および唾液腺の損傷
今野 昭義
1
,
北村 武
2
1秋田大学医学部耳鼻咽喉科学教室
2千葉大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.805-814
発行日 1976年10月20日
Published Date 1976/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208414
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I.はじめに
口腔の外傷はその原因と上顎骨,下顎骨骨折の合併の有無,程度によつて種々の損傷を生じ,言語障害,嚥下障害,開口障害,咬合不全,知覚異常,顔面変形の原因となる。
唾液腺の外傷は神経,血液,排泄管の解剖学的特異性により,唾液瘻,唾液嚢腫形成などの唾液排出障害,顔面神経麻痺を生ずる。この領域における外傷の処置は外傷後の顔面形態という審美面と上述の機能面が密接に関係するために適切な初期治療が要求される。
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