Japanese
English
特集 脳血管性障害・II
硬脳膜静脈洞血栓症—耳性静脈洞炎を中心として
Thrombosis of the Sigmoid Sinus of Otitic Origin
戸塚 元吉
1
,
松本 銈太
1
Genkichi Totsuka
1
,
Keita Matsumoto
1
1順天堂大学
1Juntendo University
pp.599-603
発行日 1961年9月25日
Published Date 1961/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903937
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中耳炎・乳様突起炎に合併する化膿性頭蓋内合併症としては髄膜炎,脳膿瘍,硬膜静脈洞炎がある。化学療法剤・抗生物質剤による抗菌治療の進歩・普及にしたがい,これらの疾患は激滅したが,なお生命に脅威をあたえる耳性合併症には注意をおこたることができない。また不注意,不充分の治療の結果典型的症状が陰蔽され,適切な治療の時期を見失なつて重篤な転帰をとる場含がある。本項では耳性静脈洞栓症について吾々の経験した一症例をあげて概説し,非耳性静脈洞疾患と対比し,その臨床上の要点について広く臨床医家の注意を喚起したい。
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