特集 最近の顔面神経障害の基礎と臨床
顔面神経の臨床解剖
柏戸 貞一
1
,
田中 博之
1
,
竹村 宏三郎
1
,
清水 章治
1
1横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.723-729
発行日 1971年10月20日
Published Date 1971/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207689
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.はじめに
顔面神経Nervus facialisといえば一般には第7脳神経を指す。本神経は運動神経線維部すなわち固有顔面神経とともに,知覚性の中間神経,Nervus intermediusを含み,前者は大根索,後者は小根索とされる。前者の起点は延髄中の顔面神経核であるが,これから神経幹は橋と延髄の錐体の間を通り,内耳道へ入り,次第に末梢へ分枝する。これに対し,大脳内には中枢経路がある。よつてこれをⅡ項に,ついで前者をⅢ項に記載する。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.