薬剤
中耳の急性化膿性炎症に対するCephalexinとAminobenzyl PenicillinとのDouble Blind法による臨床効果の比較検討
南条 昭一
1
,
須賀 秋男
1
1公立学校共済組合関東中央病院耳鼻咽喉科
pp.719-724
発行日 1970年9月20日
Published Date 1970/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207522
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Ⅰ.緒言
合成Cephalosporin C系抗生物質はその有する殺菌作用と,拡大された抗菌スペクトラムとによつて最近もつとも注目を集めている薬剤の一つであるが,従来のCephaloridine(以下CERと略),Cephalothin(以下CETと略)はともに経口投与では腸管からほとんど吸収されないため,注射剤としてのみしか利用されないという不便を有していた。
合成Cephalosporin C製剤で経口摂取の可能なものについて,7 Aminocephalosporanic acid(7-ACA)の生産に成功して以来,多数の誘導体が検討されてきており,今回のCephalexin(以下CEXと略)もCephaloglycin(以下CEGと略)と同じように経口投与用として,1967年米国Lilly社で開発された半合成Cephalosporin C系の新しい抗生物質であり,つぎのような構造式で示される。
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