旅行記
ヨーロッパ旅行記(第4回)(ミユンヘン)
西端 騨一
1
1慶応大学
pp.1131-1134
発行日 1965年11月20日
Published Date 1965/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203519
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1961年(昭和36年)6月23日ローマから飛行機でアルプスを越えてドイツのミュンヘンに行く。空港のビルは赤レンガで地味だが滑走路との間に柵を隔ててテーブルが沢山ならべてあつて軽食がとれるようにしてある。周囲にある色とりどりの花が美しい。飛行機が低空に下りた時空港に続いた草原に羊の群がのんびりと草を食んでいた。
空港のビルを出ると,逞しいがそれでいて温和なヘルマン教授が「ようこそ見えられた。あなた方東洋の賓客は太陽も一緒に持つて来られた」と云う。なんの事か判らないのでけげんな顔をしていると「ドイツは昨日まで毎日のように雨が降つていたのが,今日は珍らしく好天気になつたのです」と笑う。東京からローマまで快晴だつたので,アルプスの裏側がそんなに天気が悪かつたとは知らなかつた。
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