Japanese
English
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幼児頸部に発生した巨大な「デスモイド」症例
A LARGE CERVICAL DESMOID IN AN INFANT
丸岡 修三
1
,
中西 宜子
1
Shuzo Maruoka
1
,
Yoshiko Nakanishi
1
1東京女子医大耳鼻咽喉科
pp.251-254
発行日 1964年3月20日
Published Date 1964/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203230
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Ⅰ.緒言
デスモイド(Desmoid)は1838年Muellerによつて初めて発表されたもので,欧米ではかなり多くの報告を見るが,我国においては20数例を数えるにすぎない。「デスモイド」は筋膜,腱膜等の組織から発生する良性腺維性の硬い腫瘍で硬性腺維腫に属するものである。その大部分は前腹壁の腹直筋及び筋鞘,内外斜腹筋,横筋に見られる。特に乳幼児については,徳重,田辺の1例及びStrodeの1例のみで極めて少ない。
我々は最近2歳の幼児の頸部に発生した非常に稀れな「デスモイド」の1例を経験したのでその詳細を報告し,併せて文献的考察を加え,御批判を仰ぐ次第である。
A desmoid was found on the neck of a male infant, aged 2 years. Occurence of such a fib-roma at such an age is rare indeed.
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