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医学会総会学会記—耳の項
大和田 健次郎
1
1慶応大学医学部耳鼻科
pp.787-788
発行日 1963年9月20日
Published Date 1963/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203118
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今年度の医学会総会の分科会としての耳鼻咽喉科学会は,4月3日4日に開催された。今回の学術講演会の特異な点は,示説会場が出来たことであつた。結果から考えて,この方法は大変有効であつた。示説会場では,内容の要旨を写真その他の図と共に紙に書いて貼り,標本のあるものはそれを展示する。出題者はその場所に居て説明し,質問に答えるという方法である。個人対個人で質問,討論が出来るので,十分な時間もあり,納得のゆく質疑が出来た。ただこの方法でお気の毒なのは出題者で,2時間の間はその場に居なければならない。この方法は,従来の方法である数分の口演と,限られた討論を主とするのに比べて有意義であつたと思う。そのためか口演より示説会場の方に興味ある演題が多かつた。
今回の総会口演全部を系統的にきくことが出来なかつたので,平衡機能および聴力に関する項だけについて,会場の模様を述べてみることにする。
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