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鼻腔Capillary haemangiomaの2治験例
石山 英一
1
,
千葉 暎子
1
,
片野 善夫
1
,
中村 廉
1
1日本大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.825-827
発行日 1961年9月20日
Published Date 1961/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202747
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I.緒言
鼻腔および副鼻腔の良性腫瘍は,比較的稀なものとされてはいるが,その内では血管腫が比較的多いといわれている。文献を概観してみても,血管腫としての報告例は非常に稀であるが,しかし従来臨床的診断名で,出血性鼻茸,および血瘤腫として報告されているものは多く,そのうちには病理組織学的検査の結果によれば,かなりの血管腫が含まれているものと考えられる。
我々は一見鼻腔内悪性腫瘍を思わしめた,左側下鼻介より発生した巨大なCapillary haemangiomaの1例と,鼻中隔の左側に発生した小指頭大のCapillary haemangiomaの1例とを経験したので,あわせて報告し,いささか文献的考察を加えた。
The authors reported here two cases of nasal cavity capillary haemangioma which had been suspected of malignant tumors.
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