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ORADOL口内錠の試用経験
山崎 可夫
1
,
堤 昌巳
1
,
笠原 行喜
1
,
重田 泰男
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科教室
pp.765-769
発行日 1960年9月20日
Published Date 1960/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202526
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I.緒言
逆性石鹸の一種として出現したORADOL口内錠はすでに諸外国では実験使用を終えて,実用の段階に達しており,1954年New YorkではORADOLを使用した746人の患者の詳細な報告がなされ,これによると,0.01%という低濃度のORADOLの局所噴霧療法により卓越した好結果を招き,同時に副作用は全く存在しなかつたという事である。吾々は幸いにして,吾国で最初のORADOL口内錠を入手し得たのでこれが試用を行い,現在迄31例の甚だ少数ではあるが,いささかの成績を得たので,ここに報告する。
このORADOL口内錠とは白色結晶を呈し,4価のアンモニウム塩よりなり,水に可溶,殺菌力,細菌発育抑制,また,糸状菌殺菌作用等優れた特性を有している。
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