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滲出性中耳カタルに対するセファランチンの治療経験
池田 雅俊
1
1日本医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.1005-1008
発行日 1958年12月20日
Published Date 1958/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202140
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滲出性中耳カタルに対する治療は,小は単なる鼻処置から,大は乳嘴突起手術迄あり,普通耳管通気法及び之とブジールングや鼓膜マツサージの併用,鼓膜切開,鼓膜穿刺等が行われて居るが,此の薬物療法は殆んど行われて居ない。僅かにJenkinsが甲状腺抽出物を使用して有効であるとし,飯島勇三氏が抗ヒスタミン剤「ベンドラミン」を使用して潴溜液の減少或は消失を見るものが多いと報告しているのみである。
我々は最近本疾患に対してセフアランチンを使用して有効なる事を経験したので少数例ながら,此処に報告する次第である。
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