特集 副鼻腔炎の病理と治療
米国に於ける副鼻腔炎治療の近況
中村 四郎
1
1日本大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.1093-1098
発行日 1956年12月25日
Published Date 1956/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201705
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はじめに
かつては,アメリカにおいても"Once a sinus patient,always a sinus patient"という諺がはやつたように,副鼻腔炎の治療法には,みんなが手をやいた時代があつたそうである。もちろん今日では,この諺を信じている人はあるわけではないが,それにしても,この問題が完全に解決されてしまつたと考えている人もないわけである。
しかし,アレルギーが鼻炎や副鼻腔炎の成因として重要な役割を演ずることが一般に認められるようになつてからは,副鼻腔炎の治療法も一段と進歩したし,またそれにつれて治療成績も向上してきているというべきであろう。
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