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緒言
先に我々は耳鼻咽喉科臨床第45巻10号に口蓋扁桃の児童に及す影響の内,対応のある場合即ち小学校6カ年を通じて口蓋扁桃の明らかに大なるものと肥大しないものの同一児童に就て発育状態をKaūpのIhdexを用いて,之れ等時間的経週の判定法として最新,最良の方法であるとされている増山氏の誘導せる多変量で規分布における汎スネデカ比(Generalised Snedecor Ratio)の理論を応用して之れ等の関係を判定し之れ等両者の発育状態には有意な差があるとは認められないと云う結論を発表した。
之れは多数の同一の児童の6ケ年間の発育を観察したものである。即ち統計学的に対応のある場合であるが,今回は対応のない場合即ち同時に小学1年生より6年生までの全児童を検査して,発育と口蓋扁桃肥大程度との間の関係を回帰係数列の均齊性検定法を用いて判定し一定の成績を得たので此所に発表し諸彦の御参考に供し,御批判を仰ぎたい。
HYO and associates employing statistical method made comparison of children who fell in the age group ranging from the first to sixth grades inclusive of primary school for growth and bodily development. Observation of these children divided into two groups, ones with hypertrophied tonsils and the other whose throat appear to be normal, showed that there were no appreciable difference in the two.
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