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Sulfazin及びSpractor併用による慢性副鼻腔炎の治療效果
大澤 林之助
1
,
中村 正彌
1
1東京遞信病院耳鼻咽喉科
pp.376-379
発行日 1953年8月20日
Published Date 1953/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200943
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ペニシリンその他抗生物質の目覺ましい發展にも拘らず,サルフア劑の化學療法劑としての價値は今尚高く評價せられている。特に最近のサルフア劑の改善は,副作用の少いもの,頻回投與の必要のないもの及び從來のサルフア劑が餘り有效でなかつた病原菌にも奏效するもの等の要求を充す樣に新しい製劑が作られて來ており,其の數も少くない。これらのサルフア劑の中で,上述した樣な諸點を滿足させるものとして,Hoffmann La RocheのGantrisin(3,4dimethyl-5-sulfanilamido-isoxazole)がある。即ち溶解度が高く,長時間有效血中濃度を持續し,且つ廣い抗菌スペクトラムを有し,グラム陰性菌に對しても強い抗菌力を有している。
私共は慢性副鼻腔炎を化學療法の對象として各種抗生物質及びサルフア劑を用いて治療し,藥劑の效果及び使用方法に就て幾多の報告を行つた。
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