臨床講議
義膜性扁桃炎に就いて
後藤 修二
1
,
梅垣 昭一
2
1名古屋大学
2名古屋大学教室
pp.114-115
発行日 1952年3月20日
Published Date 1952/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200631
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本日御覽に入れます患者は,扁桃腺腫脹,疼痛歯齦腫脹及び歯痛を訴へ,38度乃至39度の弛張熱を来せる患者であります.
年令40才の男子で,生来健康で著患もなかつたが,本年10月10日頃より歯痛及び咽頭痛があつて,38乃至39度の発熱を来たし,同時に左側頬部の腫脹も伴い,某歯科医に受診して歯齦部化膿の下に同部の一部切開を受け更に某耳鼻科医に扁桃炎もあると云はれ,油性ペニシリンの注射を受けた.これによつて大部熱も下り咽頭痛も軽快して来ましたが,10月下旬より再び扁桃腺腫脹及び疼痛と共に熱発して来たので,某内科医に診察を乞ひ口内炎及び扁桃炎と云はれ油性ペニシリン5本,スルフアミン剤等の注射を受け更にオーレオマィシンの内服も試み再び症状も軽快して来ましたが,全身倦怠感,貧血等一般状態悪化して来たので11月18日来院して参つたのであります.
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