増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
呼吸器疾患治療薬
ステロイド薬
プレドニン(塩野義)
馬島 徹
1
1日本大学医学部第1内科
pp.248-252
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905572
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ステロイド薬とは
ステロイド薬は,強い抗炎症作用と免疫抑制作用があり,呼吸器疾患でも広く使われている.しかし,副作用も多く,使用にあたっては投与量・投与方法・投与期間などに注意を払わなければならない.はじめにステロイド薬の一般的な薬理作用,副作用について述べる.
主な薬理作用は抗炎症作用であり,炎症および免疫担当細胞への作用が中心に検討されている.表1に示すように,ステロイド薬の作用としてサイトカインの産生抑制,炎症細胞などの分化・増殖の抑制,化学伝達物質の遊離抑制,炎症細胞の局所への細胞浸潤の抑制,細胞内代謝の抑制などがあり,強い抗炎症効果を発揮することが知られている.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.