喉頭結核患者に就て
その唾液蛋白量
貝塚 侊
1
,
石原 雄
1
1京都府立醫科大學耳鼻咽喉科教室
pp.270-272
発行日 1949年6月20日
Published Date 1949/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200202
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緒言
吾等は日々多數の喉頭結核患者に接して種々の訴へを聞くが,その内で口が乾く唾液が粘るという訴へを聞くことが稀でない.かゝることから唾液の性状に何等かの變化がありはしないかと考えられる.
二宮1)は唾液グロブリン量.及びプチアリン値を諸種疾患について觀察した所,結核患者に於てのみ,その量が著しく増加していることを見出した。即ち健康人に於ける唾液グロプリン窒素平均値は10.905mg/dlであるのに反し,肺結核患者に於ては17.510mg/dlを示す.又之等患者に於てその經過を追つて觀察するに,症状の消長に應じ,その相互間に並行關係が存するのを認めている
Salivary protein of patients with laryngeal tuberculosis was determined by use of refrectometer. The value thus, found was greater in a diseased person than that of a normal person. The increase was thought to be from stimulation of cervical parasympathetic nerves in disease.
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