臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅶ.免疫血清検査
77.補体価と補体系蛋白の活性,蛋白量
赤垣 洋二
1
,
稲井 真弥
1
Yoji Akagaki
1
,
Shinya Inai
1
1大阪医科大学・病態検査学
pp.2274-2277
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219398
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補体は約20種の蛋白より構成されており,活性化されて種々の生物活性を示す補体成分(complement component)と,補体活性化の第2経路alternative pathwayの反応にあずかる蛋白および補体系の制御蛋白(control protein)より成る.補体は抗原抗体複合体などと反応するときclassical pathwayを経て活性化されるが,この経路ではC1,C4,C2,C3,C5,C6,C7,C8,C9の順序で反応する.C1はC1q,C1r,C1sの3つの亜成分によって構成されている.またC1,C4,C2を介さずにC3から補体系を活性化するaltemative pathwayの反応に関与する補体系蛋白としてproperdin(P),B,Dがある.補体系の制御蛋白としてはC1-inactivator(C1-INH),C3b-inactivator(C3b-INA,Ⅰと略す),β1Hグロブリン(H),C4 binding protein(C4-bp)などが知られている.血清補体価は主として補体成分蛋白の量と活性によって左右される.
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