Japanese
English
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高Ca血症を呈した腎細胞癌の1例
HYPERCALCEMIA IN RENAL CELL CARCINOMA: REPORT OF A CASE AND REVIEW OF THE LITERATURE
中村 章
1
,
坂田 安之輔
1
Sho NAKAMURA
1
,
Yasunosuke SAKATA
1
1新潟大学医学部泌尿器科教室
1Department of Urology, Niigata University School of Medicine
pp.1267-1271
発行日 1966年12月1日
Published Date 1966/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204520
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I.緒 言
腎腫瘍の臨床経験が重ねられるに伴ない,血尿,腫瘤形成及び疼痛の三大徴候の他に,成書には余り記載されていない症状,すなわち原因不明の発熱,漠然たる食欲不振と体重減少,原因不明の貧血,赤血球増多症,高血圧,皮膚発疹,血清アルカリフォスファターゼ活性値の上昇,類白血病反応,アミロイド沈着症及び高Ca血症等に随伴する種々の臨床症状を加味する症例のあることが報告され16)19),時としてはこれらが主症状を呈し,診断を困難にしている場合のあることが指摘されて来た。我々は最近,腎細胞癌の術後に高度の高Ca血症を呈し,死亡した1例を経験したので報告し,若干の考察を行うこととする。
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