今月の主題 よくわかる水・電解質と酸塩基平衡
水・電解質異常の診断から治療まで
高Ca血症と低Ca血症
奥野 仙二
1
,
森井 浩世
1
1大阪市立大学医学部・第2内科
pp.794-798
発行日 1992年5月10日
Published Date 1992/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901497
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ポイント
1)臨床的に問題となるのは血清総Caではなくてイオン化Caである.
2)高Ca血症
①原因疾患としては,原発性副甲状腺機能亢進症と悪性腫瘍によるものが多い.
②症状は多彩であり,程度が軽いものは無症状のことがある.
③程度が著しい場合には,まず血清Caを低下させる処置をする.
3)低Ca血症
①原因としては,副甲状腺機能低下症,ビタミンD欠乏や腎不全などがある.
②症状としてはテタニーが特徴的であるが,不定愁訴のような症状のことも多い.
③テタニーなどの症状がみられる場合には,Ca製剤の静注を行う.
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