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皮膚科図譜・205
網状肢端色素沈着症(北村)
ACROPIGMENTATIO RETICULARIS (KITAMURA)
多田 慶介
1
,
金上 文雄
1
Keisuke TADA
1
,
Fumio KANAGAMI
1
1北海道大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, University of Hckkaido School of Medicine
pp.896
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204172
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患 者 16歳女。初診昭和40年3月29日。主訴頸部,手背,下腿の小色素斑。家族歴・既往歴特記すべきことはない。現病歴約3年前(初潮の頃)から,頸部,手背,下腿部に褐色小色素斑が生じ,次第に増加してきた。自覚症はない。現症頸部,指手背部から手関節部,膝部,下腿部に粟粒大から半米粒大迄の褐色色素斑が対側性に存在する。色調は均一で網状を呈し,色素斑に一致して僅かに陥凹が認められる(第1図)。組織所見角質増殖を認める。有棘層は不規則に肥厚し,一部では表皮突起が細長く延長している。基底層特に表皮突起尖端部では多畳のメラニンを含んでいる。真皮では上層に軽度のリンパ球性浸潤を認める以外に著変はない(第2図,第3図)。
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