文献紹介
癒合腎
pp.919
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204176
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排泄性Urographie,逆行性腎盂造影,後腹膜送気法,大動脈写などで診断をたしかめ,異常な動脈数本が異常に長く,あるいは短かく存し,馬蹄状の峡部えは大動脈から直接小枝が入るのをたしかめる。皮切は1側のBergmann-Israel法,Lente法,あるいはparamedianで,re—troperitonealでもtransperiton—ealでも可。あるいは正中線切開も可。再発は正中切開,後腹膜法がよい。開腹し馬蹄腎の他側の状態をたのかめ,腎動脈走行とその支配する実質との関係をたしかめ,必要なれば鉗子を実質にかけて,血行支配を見る。IsthmustrennungでなくIsthmusresektionを心がける。実質は被膜で完全に蔽つて手術を終る。著者は5例の自験例を示している。症状のつよい馬蹄腎は手術するのがよいという説を強調している。結石形成,腫瘍発生などが少くないから,あらかじめその点を考慮した手術計画が必要である。また位置を是正し固定する必要があるのでこの点も手術時に忘れてはなるまい。
Lutzeyer, W.: Chirurgie der Verschmelzungsniere
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