Japanese
English
原著
列序性配列を示す網状色素沈着症の1例
A Case of Reticulate Hyperpigmentation Distributed in Zosteriform Fashion
長尾 貞紀
1
,
佐藤 紀夫
1
,
飯島 進
1
Sadanori NAGAO
1
,
Norio SATO
1
,
Susumu IIJIMA
1
1福島県立医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Fukushima Medical College
pp.17-22
発行日 1984年1月1日
Published Date 1984/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202966
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8歳,女児の躯幹・四肢に列序性に配列する網状の色素沈着症の1例を報告した.本症例は3〜4歳頃右前胸部に色素斑を生じ,徐々に増加した.自覚症はなく,17歳まで全身状態は良好である.個疹は1〜5mm×7〜10mm大の境界明瞭な淡褐色斑で,その色調は単一で濃淡は殆どなく,わずかに陥凹している.これらは互いに融合して網状を呈し,躯幹では帯状に,四肢では線状に配列している.組織学的に表皮のメラニン増加がある.手背・足背は正常である.本症例を鑑別すべき疾患と比較検討したところ,これまで自験例のような症例の報告はみられないので,ここにこれを列序性網状色素沈着症(仮称)として記録した.
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