Japanese
English
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副腎皮質ホルモンとVitamin K1の併用療法について—高血圧或は潰瘍性疾患を合併せる皮膚疾患に於ける治験
COMBINATION THERARY WITH CORTICOID AND VITAMIN K1 IN THE TREATMENT OF SOME DERMATOSES
宮沢 偵二
1,2
Teiji MIYAZAWA
1,2
1仙台逓信病院皮膚科
2東北大学医学部
1Department of Dermatology, Sendai Teishin Hospital
pp.375-378
発行日 1965年4月1日
Published Date 1965/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204058
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I.はじめに
我々はさきに,Behçet氏病1例,薬疹2例,多形滲出性紅斑型中毒疹2例,接触皮膚炎5例,日光皮膚炎2例計12例の成人例(中1例は小児)を対象とし,CoticosteroidとPhytonadion(K1)の併用療法を行い,K1にはCorticosteroidの抗炎症作用を増強する効果があり,その増強度は約1.5〜2倍であることを観察した。
さて皮膚疾患に於て,Corticosteroid適応上一応禁忌或は慎重な配慮を必要とすべき疾患例えば高血圧症,潰瘍性疾患を合併する場合が少くない。また小児皮膚疾患に於ても出来得ればCor—ticosteroidの使用は見合すことは原則である。かかる場合,K1との併用療法を行つて,小量のCorticosteroidを使用し,合併症に対する副作用を防止し,しかも皮膚疾患を治療或は軽快せしめるこが可能であるとすれば,治療上興味ある問題であると思う。私達はこの見地に立つて,Cortic—osteroidとK1の併用療法を行つた成績について報告する。
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