Japanese
English
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遊走腎入院患者の統計的観察—特に手術成績について
FOLLOW-UP STUDY OF NEPHROPEXY FOR NEPHROPTOSIS
渡辺 悌三
1
Teizo WATANABE
1
1新潟大学医学部泌尿器科教室
1Department of Urology, Niigata University School of Medicine
pp.1059-1062
発行日 1964年11月1日
Published Date 1964/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203915
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I.緒 言
腎臓の位置異常による疾病状態の記載は,Franciscus Pedemontium(1290)が最初であるが,この腎下垂に対して腎固定術が施行されたのは1881年,Hahnをもつて嚆失とする。以来今日まで多くの手術々式が考案され,その数は300種以上(清水1955),或いは170種(Heise 1958)に達するといわれる。新潟大学泌尿器科では昭和32年4月から昭和38年3月までの過去6年間に入院した56名の遊走腎患者のうち,自覚的,他覚的症状が明らかに遊走腎によると思われた68腎に対してDeming氏法乃至Lowsley氏法による腎固定術を施行したが,今回これらの統計的観察を試み,そのうちの約半数に対する遠隔成績を得たので報告する。
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