Japanese
English
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感染症を合併した腎杯憩室の1例
CALYCEAL DIVERTICULUM WITH INFECTION : REPORT OF A CASE AND REVIEW OF THE LITERATURE
中村 章
1
,
田中 義憲
1
Sho NAKAMURA
1
,
Yoshinori TANAKA
1
1新潟大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Niigata University School of Medicine
pp.859-863
発行日 1964年9月1日
Published Date 1964/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203871
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I.はしがき
腎実質内に発生した嚢胞様腔洞が腎杯と交通を有し,かつ内壁が腎盂腎杯同様の移行上皮を示す一群の疾患は,1841年RayerがKyste Uri—naireとして報告したのが最初であるといわれ,その後種々の疾患名が用いられて多数の報告があり,1963年Abeshouseは自験例27例を加えて欧米文献から345例を集計している。
本邦では1938年市川・谷野が先天性腎盂憩室として報告したのが最初であり,1963年林らは本邦文献から40例を集計しており,その後我々が集め得た2例を加えると42例が報告されている。我々は最近感染症を合併した本疾患の1例を経験したので報告し,本疾患についての呼称名及び成因について若干の考察を加えると共に,臨床的事項について統計的観察を試みた。
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