Japanese
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泌尿器科図譜・124
結石を併発せる腎杯憩室の1例
A CASE OF CALYCEAL DIVERTICULUM WITH MULTIPLE CALCULUS
三浦 俊夫
1
,
中西 淳朗
2
Toshio MIURA
1
,
Atsuo NAKANISHI
2
1東電病院泌尿器科
2慶大病院泌尿器科
1Clinic of Urology, Tokyo Denryoku Hospital
2Dept. of Urology, Keio University School of Medicine
pp.560
発行日 1961年7月1日
Published Date 1961/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203081
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- Abstract 文献概要
症例 H.E 32歳の家婦。腰痛を主訴として当院内科を訪れ,胃下垂として胆嚢撮影を受け,胆嚢外に結石陰影を認め(第1図)当科に紹介された。1カ月来頻尿及び残尿感があつたが尿には著変を認めない。膀胱鏡的に両側尿管口は軽度の尿管瘤を示す外著変がない。右腎は臍高,左腎は臍上2横指の部に下極をふれる。ピエログラフイー(第2図)断層撮影(第3図)等の精査により両側遊走腎兼右腎杯憩室結石と診断して,昭和36年1月25日,右腎杯憩室切石術をYow&Bunts法に従い施行。52コの小結石を摘出した。腎には皮膚片を応用せる腎固定術を施行した,術後の経過は良好にして2月16日退院した。
第1図:立位の胆嚢撮影。胆嚢外の結石像は,多くの小結石が一つの腔内に沈下するが如くその上縁は一線を示している。
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