文献紹介
正円形粃糠疹(連圏状粃糠疹)/菌状息肉症
pp.857,913
発行日 1964年9月1日
Published Date 1964/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203870
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本症は遠山によつて1906年に,また同時に松浦によつて日本人症例が発表されたが,その後朝鮮と満州とからの症例が加わつた。1962年にFindlayは南アフリカのBantuにおいて本症を観察し,Alexanderは1963年にBarbadosから来た黒人の症例を学会で供覧した。著者は4例をロンドンで観察したが,第1例はジャマイカ人の40歳黒人女,第2例は24歳のMonerrat生れの黒人女,第3例はジャマイカ生れの40歳黒人女,第4例はジャマイカ生れの26歳黒人男で,いずれも主として躯幹に正円形の落屑斑を多数有し,正円形粃糠疹の記載と一致した。著者の4例は西インド人であるので,本症の分布は従来考えられていたより広範囲にわたるものと思われる。
(Sarkany, I.& Hare, P.J.: Pityriasis Rotunda (Pityriasis Circinata),Brit.J.Dermat.,76, 223, 1964)
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