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Frankfurtは西独のほぼ中央,交通の便の非常に良い所に位置している。Main河に沿つたこの地方をFrankenといい,Frankfurtという市名は,昔フランケン人が発見した浅瀬という事に由来している。現在は人口68万を擁し,西独では第5番目の都市である。
大学はGeothe生誕の地に因みJohann Wolfgang Goethe-Universitätという。Klinikenは本部とは離れていて,市の南部Sachsenhausenにある。広大な敷地に各科別の独立した建物を有し,皮膚科はA,B,Cと三つの建物を持つている。初代教授は,Prof. Herxheimer,二代目が,Prof. Gans,そして今は三代目のProf. Herrmannである。A-Bauには教授のPrivat-Station,外来,一般病室,レントゲン科,講堂図書室,事務室等がある。B-Bauは小児病室と化学検査室,C-Bauは性病検診室とその病室及び一般病室とからなつている。化学以外の検査室はすべにA-Bauにある。そしてProf. Steiglederが組織及び組織化学の,Prof. Leonhardiが化学の,Priv-Doz. Landesが男性不妊症の,Fr. Dr. Scheicher-Gottronがレントゲン科の夫々の主任である。Prof. Herrmannが今迄やつて来られた主な研究はProf. Sulzbergerの所での汗,皮脂の研究であつて,それにかかわる研究・検査はDr. Kim(京城大出身)が彼自身の毛髪の研究と共にやつており,細菌関係はFr. Dr. Bogojevic(ユーゴースラヴィア人)がその任に当つている。糸状菌関係の専門家は居らず,一人のtechnische Assistentinが最少限度の事をやつているに過ぎない。私は昭和36年11月から38年4月末迄Prof. Steiglederの所に御厄介になつた。
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