Japanese
English
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狼瘡癌の1例
A CASE OF LUPUSCARCINOM
来田 実
1
,
浜口 次生
1
Minoru KIDA
1
,
Tsuguo HAMAGUCHI
1
1三重県立大学医学部皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermato-Urology, School of Medicine, Mie Prefectural University.
pp.995-998
発行日 1962年11月1日
Published Date 1962/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203390
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I.はじめに
尋常性狼瘡の経過中に癌を発生するという報告は1857年Devergieの報告以来外国文献にも多くみられ500例以上に上つている。又本邦における狼瘡癌は文献上にみられるものは尼ケ崎等の報告以来20数例を認めることが出来る。
所謂狭義の癌前駆症の他,尋常性狼瘡を含む広義の癌前駆症の中では,熱傷その他の瘢痕が癌の発生母地として最も高率に認められる(23.7%,廖)のは一応当然であるとして,症例数において又慢性度においても劣らず,しかも日光過敏性の認められる紅斑性狼瘡が我々の経験上,又統計上(廖)も尋常性狼瘡よりも癌発生の母地としては低率であることは興味ある点である。
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