紹介
小児における薬疹,他
pp.473
発行日 1961年6月1日
Published Date 1961/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203064
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Erlangen大学小児科において1957〜1960年間の入院患者6962名中,28例において薬疹の発生を見た。そのうち持久性スルフアミン剤を使用した324名のなかには8例の薬疹を生じ,この薬剤による発疹が最も高頻度を示した。発疹の形態は麻疹様,猩紅熱様,あるいは重症の蕁麻疹であり,その経過と発熱との関係は不定であつた。持久性スルフアミン剤には2型があり,一つは液体に懸濁された微粒子の形のもの,他は腎クリアランスを低下させるもの,すなわち腎から緩徐に排泄される型であるが,この小児科で専ら用いたのは後者であつた。この持久性スルフアミン剤は従来のいずれの薬剤より高率の薬疹を生じたが,副作用としての病状は比較的無害であり,従つて本剤の使用を禁ずるには及ばない。文献Ste-phan, U.:Dtsch.med.Wschr.,85.Jg.,Nr.39,1731(1960)
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