Dr.上田剛士のエビデンス実践レクチャー! クスリとリスク・8
薬疹
上田 剛士
1
1洛和会ヘルスケアシステム 洛和会丸太町病院 救急・総合診療科
pp.946-951
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200679
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症例
患者:50歳,男性.
現病歴:10日前に高尿酸血症に対してアロプリノールの服用を開始した.1日前からの38.1℃の発熱,皮疹を主訴に,救急外来を受診した.
既往歴:特記すべきことなし(痛風発作や尿管結石の既往もない).
身体所見:体温38.2℃.四肢・体幹に直径2cm以下の紅斑が散在.
薬疹と考え,アロプリノールを中止,抗ヒスタミン薬を処方し,外来通院予定とした.
2日後に症状が軽快せずに再受診した時には,明らかな粘膜疹を認め,Stevens-Johnson症候群と考えられ,緊急入院となった.救急外来のカルテには粘膜疹の記載はなかったが,救急外来受診前より眼脂の増加,眼瞼の開けづらさ,排尿時痛を自覚していたことが確認された.
Q:薬疹を疑うべき皮疹の性状,服用薬剤の種類や発症までのタイミングを教えてください.
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