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第24回東日本皮膚科連合地方会見聞記
関建 次郎
1
,
勝又 昇一
1
1東京大学皮膚科
pp.372-373
発行日 1961年4月1日
Published Date 1961/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203040
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第24回東日本皮膚科連合地方会は昭和35年10月22日慈恵会医大で行われた。今回は円形脱毛症の病理及び治療を主題とした土肥,竹内両教授の特別講演の他,一般演題,症例報告ならびにスライド供覧計97題の多きにのぼつた。
円形脱毛症の発生に関しては古来多くの説があり未だ決定的なものはない状態であるが,土肥教授は本疾患において線維素様変性或は血管間葉系組織の独特な反応形式がみられるとし,又病巣皮膚及び血清についてヒスタミン,アセチルコリン,無機塩類その他の定量,紫外線顕微鏡による核酸の検索を行い,これらの所見と,所謂Collagen disease乃至アレルギー性疾患の際によくみられる変化との間に共通点の多いことを指摘した。氏がとりあげた所見がどの程度迄病因論的に本質的な意義を有するか今後更に検討の必要があろう。
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