Japanese
English
--------------------
ウロピリジンに依る腎機能検査
RENAL FUNCTION TEST WITH UROPYRIDIN
石戸谷 忻一
1
,
中島 嘉四雄
1
K. ISHITOYA
1
,
K. NAKASHIMA
1
1弘前大学医学部皮膚科泌尿器科教室
1Dermato-Urological Department, Faculty of Medicine, Hirosaki University
pp.1079-1083
発行日 1960年12月1日
Published Date 1960/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202960
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒言
ウロピリジン(以下Upと略)の尿路粘膜刺激症状に対する鎮痛消炎剤としての効果に関しては既に諸家1)〜15)により多数の報告が行われている。本剤の主成分たる3・フェニールアゾ2.6ジアミノピリジンは次の如き構造を有する一種のアゾ色素で尿中に速かに排泄され,尿は黄褐色ないしオレンジ色を呈し,此の色調は時間の経過と共に変化することが知られており,池上他16)はこれを腎機能検査に応用せんとした。アゾ色素の腎機能検査への応用は既に杉山17)教授により提唱されているが,著者はこのピリジン類の色調が酸性に於いてより顕著となることに着目して,以下に述べる如き方法により,本剤をもつて腎機能検査を試み,一部は既に第12回青森臨牀外科医会総会(34年2月)にて発表したが,井上18)も同様な方法によるUp・テストを行なつていることを知つた。今回はその後の症例を加えて本テストとPSP,総腎尿素クリアランス及び各種肝機能検査との関係について些か検討したので,その大要を報告する。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.