Japanese
English
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Leucomycin内服に依る駆梅療法について—血清反応(抗体価)の推移とその成績
ANTILUETIC TREATMENT WITH LEUCOMYCIN TABLETS
小野 敬
1
Kei ONO
1
1宮城県県立愛宕診療所皮膚泌尿器科
1Miyagi Prefectural Atago Hospital
pp.937-941
発行日 1960年11月1日
Published Date 1960/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202929
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Ⅰ.緒言
Leucomycin(以下LMと略す)は,北里研究所の秦藤博士等が発見した(1953)新放線菌,Streptomyces Kitasatoensis Hataの培養濾液から抽出した新抗生物質で,主として嫌気性菌を含めたグラム陽性菌,及び陰性菌の一部,リケッチャ,大型ヴイルス,更にスピロヘータに対し,試験管内及び生体内に於て,よく作用する。従つて本物質はErythromycin,Carbomycin等と相似した抗菌スペクトルを有している。
既に臨床的に各科領域に使用され,今日までいわゆる国産の広領域抗生物質として,注目され,種々研究報告も行われているが,但し皮膚科,泌尿器科領域における実験例が比較的少く,特に梅毒に関しての治験例が少いので,私は駆梅療法にLMの経口投与を行つて種々観察を行つた。即ちLMを梅毒陽性者の集団的治療に使用し,その効果を血清反応の推移と成績について,1年有余にわたつて継続観察したので,ここにその結果をとりまとめて報告する。
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