Japanese
English
--------------------
皮膚泌尿器科領域に於ける線維素溶解酵素について—第1報 2,3皮膚疾患と線維素溶解酵素
CLINICAL AND EXPERIMENTAL STUDIES ON PLASMIN IN SEVERAL DERMATO-UROL-OGICAL DISEASES: 1. Studies on plasmin in skin diseases
籏野 倫
1
,
小川 正見
1
,
河野 南雄
1
,
山本 泰秀
1
,
堀内 敏子
1
Hitoshi HATANO
1
,
Masami OGAWA
1
,
Namio KONO
1
,
Yasuhide YAMAMOTO
1
,
Toshiko HORIUCHI
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科泌尿器科教室
1Dept. of Dermato-Urology, School of Med, Keio Univ
pp.882-885
発行日 1960年10月1日
Published Date 1960/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202918
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒論
血漿を無菌的に凝固せしめた場合に得られる線維素塊が試験管内に於て自然に溶解する現象がDastre (1893)によつてはじめて認められたが,これは血漿内の酵素の作用により線維素が分子量の小さいペプチッドにまで分解するためにおこる現象であつて,この酵素に対してFibrinolysin或いはPlasminの名称が与えられた(Macfarl-aneら)。
此の酵素は正常血液中に於いてはその活性は殆ど認め難いが,或種の異常状態に於いてはじめて蛋白分解能を発揮する。この酵素系は,Plasmin酵素活性系とAnti-Plasmin酵素生成系の2系により支配され前者はStreptokinaseをはじめとする種々のLysokinaseにより賦活され,後者はその結合が極めて弱く血漿を分劃したり稀釈することにより容易にその結合が破れPlasminを遊離する。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.