Japanese
English
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ミカマイシン軟膏の治療成績
TREATMENT OF PYOGENIC INFECTIONS WITH MIKAMYCIN OINTMENT
姉小路 公久
1
,
宮本 正光
1
Kinhisa ANEKOJI
1
,
Masamitsu MIYAMOTO
1
1東大皮膚科
1Department of Dermatology, University of Tokyo
pp.609-613
発行日 1960年7月1日
Published Date 1960/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202857
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ミカマイシンは1956年東京大学応用微生物研究所第6研究部(住木教授,梅沢教授担当)に於て放線菌Streptomyces mitakaensisの培養液より発見された抗細菌性新抗生物質で,全く性質を異にするA,Bの2物質が主成分である。A,Bはそれぞれ単離され物理的,化学的,生物学的諸性質,抗菌スペクトル,動物治療実験に就て抗生物質学術協議会で順次発表されているが,特に注目に値する点はA90〜10%,B10〜90%を混合した場合,A,B両者の間従来の他の薬剤に全く見られない著しい相乗効果の存在する事である。
近時抗生物質の汎用と共に薬剤に対する耐性菌の問題が重要視されるが,ミカマイシンでは細菌が同時に2物質に対して耐性を獲得する事は困難視されるから,此の点に於て臨牀的に極めて有意義な存在と考えられる。
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