Japanese
English
--------------------
TTG錠投与による凍瘡の治験について
EFFECT OF TTG-TABLET ON PERNIO
石田 啓
1
,
浜松 輝美
1
,
黒川 捷
1
Kei ISHIDA
1
,
Terumi HAMAMATU
1
,
Suguru KUROKAWA
1
1新潟大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology Niigata University School of Medicine
pp.267-270
発行日 1960年3月1日
Published Date 1960/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202786
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒言
TTGは伝研の武田1)らが土壌から得た非病原性細菌のPseudomonas fluorescensの菌体成分から分離した複合多糖体であつて,これが脳下垂体前葉副腎皮質系に作用して尿中17-ケトステロイドの増加,好酸球及び淋巴球の減少をきたすことなど,ACTH類似の作用を有することが注目された。その後,田坂2)らは関節リウマチに長期連用すると,ソーンテストで好酸球減少率が軽減することなどから,本物質が視床下部に作用し,ACTH分泌を促進し効果的であると報告している。一方,皮膚科領域では百瀬3),谷村4),宗5),谷中6)7),永石8),城谷,らが多形滲出性紅斑,凍瘡,ジューリング疱疹状皮膚炎などに,また加納9)は尋常性白斑の全身療法に,石津11),本多12),鈴木13),大川13)らは同様白斑の局所療法を試み効果的であると報告している。
今回,私達は凍瘡例の体質改善のための療法として,TTGの経口投与を試み,些かみるべき効果を得ることができたので報告する。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.