Japanese
English
特集 婦人の皮膚泌尿器科疾患
女子尿道撮影法
URETHROGRAPHY IN FEMALES
後藤 薫
1
,
日野 豪
1
,
玉置 明
1
,
粉川 崔美
1
,
大谷 幸郎
1
Kaoru GŌTO
1
,
Takeshi HINO
1
,
Hajime TAMAKI
1
,
Tsurumi KOKAWA
1
,
Sachio ŌTANI
1
1京都大学医学部泌尿器科教室
1Department of Urology, Faculty of Medicine. Kyoto Univesity
pp.1109-1113
発行日 1959年10月1日
Published Date 1959/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202662
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
女子尿道は発生学的には略々男子の後部尿道に相当し,膀胱より外尿道口への長さ平均約4cmの簡単なる導管とみなされているが,Huffmanは剖検例より女子尿道は植物の根の周囲に無数の分枝が伸展している如きものであり,更にこの分枝の内には嚢腫状拡張を示すものがあるということを述べている(第1図)。これらの嚢腫の感染と閉塞は憩室発生の原因となり得る。
憩室は女子の頑固な再発性尿路感染,或は排尿障害等のかくれた原因になつていることがあり,その発見には従来は主として膀胱鏡検査,時に尿道鏡検査が行われるにすぎなかつた。Braaschand EmmettはMcCarthy panendoscope或はBraasch direct cystoscopeを用いて慎重に検査するのでなければ,普通の膀胱鏡検査では見落し易く,尿道撮影法にてしばしば描出されることを述べている。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.