Japanese
English
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急性エリテマトーデス—幼児に発症した症例
ERYTHEMATODES ACUTUS:REPORT OF AN INFANT CASE
伊崎 正勝
1
,
黒沢 誠一郎
1
,
須藤 正彦
1
Masakatsu IZAKI
1
,
Seiichiro KUROSAWA
1
,
Masahiko SUDO
1
1岩手医科大学皮膚科泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology,Iwate Medical College
pp.847-853
発行日 1959年9月1日
Published Date 1959/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202624
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エリテマトーデスは第2次大戦前後から世界的現象として急激な増加を示して来たと云われ15),本邦に於いても東北大学に於ける自明治43年至昭和27年に至るエリテマトーデスの統計的観察27)4)11)がよくこの間の消息を物語つている。中野16)は九大30年間の,岡田他17)は北大最近10年間の統計的観察を通じ,共にエリテマトーデスの年次的消長において昭和28年頃より急激な上昇を認めている。最近に至り,北村他14)は慢性型は稍減少,急性型は更に増加の傾向にある事を指摘し,又Dubois1)はその奉職するLos Angeles CountyGeneral Hospita1の患者統計(1950〜1951)を通じ,本症の全身型がその発生頻度に於いて急性ロイマ熱の半ばに達する事を知り,全身型が今や普遍的な疾患であるとさえ述べている。
私共の教室に於ける自昭和28年至昭和33年,6ヵ年間のエリテマトーデス患者数の皮膚総患者数に対する百分率の年次的消長を試みに調査すると,第1表の如く,昭和30年以降増加の傾向を示し,慢性型は此処2年間は急増を以つて,急性型は0.06%〜0.10%と略一定の割合で見られるに至つている。
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