Japanese
English
--------------------
Parahydroxy Propiophenonの尋常性座瘡に対する効果
THE EFFECT OF PARAHYDROXY PROPIOPHENON FOR ACNE VULGARIS
松原 忠世
1
,
皆川 祐子
1
T. MATSUBARA
1
,
S. MINAGAWA
1
1京都大学皮膚科
1Dept. of Dermatorogy, Kyoto University
pp.301-303
発行日 1959年3月1日
Published Date 1959/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202514
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
人間成長の過渡期の段階として,更年期と思春期の2つの時期は対比される。更年期と思春期とは,ホルモンのアンバランス乃至自律神経不安定のありがちな事で類似している。この際のホルモンのアンバランスをGona-dotropinの過剰減少,Androgenの相対的増加減少,乃至Estrogenの相対的増加減少を以て説明せんとする者の多いことも両時期に於て概ね軌を同じくするものである。更年期障碍に奏効する薬剤ありとすれば,思春期兆候に応用してみようとする事はあながち無理ではないと思われる。1950年LacassagueがEstrogenの誘導体としてEstrogen本来の末端作用を有しないP-Hy-droxy propiophenone(4-Hydroxy propio-phenone)(=PHP註I=POPP),即ちDiethlstilbestrol註Ⅱの半分の構造を持つ製剤の合成と成功して以来,このものは幾多の人々から副作用なぎ更年期障碍の治療剤として確認されている(Perralut,Loulairac,Huslein,Gennus,Meney et al,Schaffenburg,Bauer,渡辺,本多,山中,鈴木,小林)。安田,川村は更年期に好発する皮膚炎に就ても或程度の効果を認めている。
我々は本剤を思春期兆候である尋常性痤瘡に使用して見たのでその大要を報告する。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.