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特集 老人の皮膚泌尿器疾患
前立腺癌の治療,特に内分泌学的2〜3の考察
ASPECTS OF ENDOCRINE TREATMENT OF PROSTATIC CANCER
栖原 憲章
1
,
児玉 伸二
1
,
山下 正
1
Kensho NARAHARA
1
,
Shinzi KODAMA
1
,
Tadashi YAMASHITA
1
1熊本大学医学部泌尿器科教室
1Department of Urology, Kumamoto University Medical School
pp.1459-1467
発行日 1958年12月20日
Published Date 1958/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202444
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緒言
前立腺悪性腫瘍中殆んどを占めるものは癌であり,50才以上の男子に加齢と共に多発するが,爾他臓器の癌と聊か異なるところは,その発育が極めて緩徐であり,且つ性ホルモン環境の変換により腫瘍細胞の異型的Atypical,自律的Autom-atic性格に,多くの場合変化を来たさしめ得ることである。即ち,この男性ホルモン依存性に着想ささた抗男性ホルモン療法(Castration-est-rogen therapy)はHuggins等1)の提唱以来約20年間,一般内分泌学の発展に支持されて,投与女性ホルモンの種類,投与期間,投与量或は無効又は再燃例に対する副腎別除,Cortisone療法等幾多の進歩が展開され,又これ等の問題と関連してのステロイドホルモン代謝の変相に由来する興味深い多くの事象が湧出しつつある。我々はこれらについて若干の考察を為すつもりである。
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