Japanese
English
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瘙痒性皮膚疾患に対するAcetyl-promazine(プレジシル錠—三共)の臨床効果と騒音振動環境の影響に対する実験的検討
TREATMENT OF ITCHING SKINDISEASES WITH ACETYL-PROMAZINE (PLEGICIL) AND EFFECT OF ACETYL-PROMAZINE ON RABBITS STRESSED BY NOISE AND VIBRATION
宇都宮 貞俊
1
,
武田 克之
1
,
井上 普方
1
S. UTSUNOMIYA
1
,
K. TAKEDA
1
,
H. INOUE
1
1徳島大学医学部皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermatology & Urology, School of Medicine, Tokushima University
pp.1269-1278
発行日 1958年12月1日
Published Date 1958/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202420
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近代人は物質的手段を途方もなく手に入れたかわりにその代償として心の平和を失つたという人があるように,近年の生活様式の複雑化はノイローゼの激増という公式で解答されている。Chlorpromazineを先駆として登場した数々のTranquilizerの流行は,かかる世相を反映したためか,最近ではいささか行き過ぎのように感ぜられることもあり,かなり批判的な立場から検討されている。とはいえ,Tranquilizerが新しい医薬の分野をいうどつて精神病のみでなく,精神身体医学の広い領域の治療剤として高く評価されていることは確かである。
皮膚科の分野も決して例外でなく,私共もさきにChlorpromazine,Piperidine,Meprobamateなどに関して報告したが,今回私共が使用したPlégicil(三共)はPhenothiazine系化合物であり,この種の薬剤のうちでは,新しいものである。既に安田氏,小堀氏らの治療報告に接するが,私共も瘙痒性皮膚疾患々者28名に用いて臨床的応用価値を認めたので,その成績を取纏めて報告し,2〜3の実験成績を中心として検討することにした。
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