Japanese
English
--------------------
PMHの皮膚科的応用
"PMH" IN THE TREATMENT OF SOME SKIN DISEASES.
西浦 環
1
,
藏田 辰男
1
Tamaki NISHIURA
1
,
Tatsuo KURATA
1
1徳島大学皮膚科教室
1Department of Dermatology and Urology, Tokushima University School of Medicine
pp.999-1002
発行日 1958年9月1日
Published Date 1958/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202362
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
色素沈着の治療に用いる外用薬には,古くから剥離膏,白降汞,過酸化水素,硼砂などが使用されており,近年ハイドロキノン・モノベンチール・エーテルによる脱色が試みられ,更にまたこれによる白斑黒皮症が論議されるに至つた。これら薬剤の治療効果はともかくとして,その副作用に於いて問題が多く色素沈着の治療の困難なことを示唆する。
2Hydroxy,2'phenylmercuril hydroxy 3,5,6,3',5',6'hexachlordiphenylmethan (以下PMHと略記)は1952年西郷氏により合成された化合物であつてその構造式は下記の通りで,分子式中に-OHg-結合を有し,ハロゲンを含んでいる。性状は無色無臭の結晶で,水,トルオール,四塩化炭素,エーテル,グリセリンなどに難溶,水酸化アルカリに可溶性であると云われ,既に抗菌,抗真菌及び色素産生の抑制作用のあることが認められている。
Copyright © 1958, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.