"Onocaine Jelly"による尿道麻酔に就いて

USE OF ONOCAINE JELLY FOR URETHRAL ANESTHETIC LUBRICANT

緒言

　近年泌尿器科領域に於ける諸種の内視鏡検査及び経尿道的操作乃至手術の一般化は，尿道粘膜麻酔剤の重要性を高めるに至つた。

　従来，主として2〜5％Procaine水溶液を尿道へ注入する方法が用いられてきたが，麻酔効果は充分とは云えず高々知覚鈍麻の程度に過ぎぬ為，より有効で，より安全な表面麻酔剤の発見とその溶剤即ち所謂尿道麻酔滑剤（Urethral anesthetic Iubricant）に関する研究がMuschat，Corbus，落合，今北等により進められてきた。