Japanese
English
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ACTH-Z(Cortrophine-Z)による皮膚疾患の治療
TREATMENT OF SEVERAL DERMATOSES WITH ACTH-Z (Cortrophine-Z)
佐々木 孝雄
1
,
小野 塚仡
1
,
松尾 肅
1
Sasaki Takao
1
1北海道大学医学部皮膚科教室
1Dept. of Dermatology,Faculty of Medicine, Hokkaido Univ.
pp.723-727
発行日 1957年8月1日
Published Date 1957/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202032
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緒言
ACTH並びにCortisoneに就いては既に今日迄多数の臨床実験が報告されて,各科領域に於いてその卓越せる効果が知られているが,それと共に新しい製剤が相次いで提供されるに至つた。ACTHに関しては初期の粗製ACTHに始まり,精製ACTH,longacting ACTHの出現がこれであるが,Homan,et alは,亜鉛塩が或る種の蛋白質型ホルモンに作用してその作用を促進,或いは遅延させ得る事に注目し,之をACTH製剤に応用する事を試みて,pH7附近に於いて吸着せしめる事に成功した。Cortrophin-Zが之に相当する。このものが長時間体内に於いて分解されずに向副腎皮質作用を持続する事は,Green,Ferrimanその他によつて,血中好酸球,尿中の17Ketosteroidの変動の面から実証され,本邦に於いても小堀等が詳細な臨牀実験を報告している。吾々も小数例乍ら2,3の皮膚疾患に応用し,併せてエピネフリン試験,好酸球の変動に就いて若干の成績を得たので報告する。
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