症例
新生児黄疸に対するlong-acting合成ACTH-Z療法時の副作用,特に浮腫
加藤 順三
1,2
,
張道 宏
1
,
坂元 正一
1
Junzo Kato
1,2
1東京大学医学部産婦人科学教室
2帝京大学医学部産婦人科学教室
pp.873-875
発行日 1971年8月10日
Published Date 1971/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204479
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新生児重症黄疸の軽減および高ビリルビン値の減少を目的として使用したlong acting 合成 ACTH-Z 投与によって,臨床症状の改善および血清ビリルビン値の下降には促進的であつたものと思われるが,考慮されるべき副作用がみられた。とくに,そのうち1症例では,投与中急性全身性浮腫の発来がみられた。その浮腫は投与中止後48時間で急減し,72時間で殆んど消失し,その後,何らの障害はみられなかつた。他の2例では軽度の肺炎症状が認められた。
long acting 合成 ACTH-Z 使用時の副作用発生の点から,使用量,使用方式の個別化,ならびに感染予防の必要性などの問題点について考察した。
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